プロジェクト学習
エージェントがコードを読んで導いた結論を、根拠となるファイルとともに保存し、ワークスペース内のすべてのエージェントに共有します。共有はアドバイスとして行われ、該当ファイルが変更されていない間だけ届けられます。
エージェントがプロジェクトについて得る知見の大半は、コードを読むことで得られます。キューが最初のネットワークエラーで止まるのはなぜか、すべての決済処理がどのヘルパーを経由しているか、エラー処理をめぐる前回の議論にチームがどう決着をつけたか。エージェントはそれを突き止めて活用しますが、セッションが終われば消えてしまいます。次のエージェントやチームメンバーのエージェントは、コストをかけて同じことをもう一度突き止めることになります。
プロジェクト学習は、こうした結論を残しておく仕組みです。エージェントは導いた結論を、読んだファイルとともに保存します。ワークスペース内のすべてのエージェントは、コードの内容がその結論と一致している限り、そこから作業を始められます。
知見とは
知見とは、エージェントがコードから導いた1つの結論に、その根拠となるファイルと、読んだ時点でのファイルの内容を加えたものです。Pathruleは知見を受け入れる前に、それらのファイルをディスク上の内容と照合します。そのため、知見が保存されるのは実在するコードについてだけです。
知見はメモリでもルールでもスキルでもありません。ひとりでにそれらに変わることはなく、何かをブロックすることもありません。知見はチームが書いたナレッジとは別の、独自のレイヤーに置かれます。
エージェントへの届き方
知見は、エージェントがpathrule_get_contextを通じてPathruleに要求するコンテキストの中で届きます。知見は検証すべきアドバイスという形で提示され、エージェントには知見を指示ではなく情報として扱うよう伝えられます。そのため、ファイルに仕込まれたテキストが恒常的な命令に化けることはありません。
知見が届けられるのは、その根拠がチェックアウト上で成り立っている間だけです。
- 根拠となるファイルが変更されていない場合。 知見は届けられます。
- 根拠となるファイルが変更された場合。 エージェントがコードを読み直して知見を確認または修正するまで、その知見は保留されます。もう存在しないコードについての答えを渡されることはありません。
- 2つの知見が食い違う場合。 どちらか一方を推測で選ぶのではなく、両方とも保留されます。
この確認はチェックアウトごとに行われます。そのため、古いブランチや新しいブランチで作業しているチームメンバーには、手元のコードに当てはまる知見だけが届きます。
修正と取り消し
エージェントは、新たに検証した根拠をもとに新しい知見を記録し、既存の知見を置き換えることで修正できます。誤りだと判明した知見は、それを記録したエージェントの利用者が取り消せます。取り消しはワークスペース全体に即座に適用され、オフラインだったマシンからの古い再送によって元に戻ることはありません。
エージェントは、コンテキストから保留されているものも含め、現行の知見、古くなった知見、矛盾している知見を一覧表示できます。これにより、レイヤーに何が入っているのか、なぜ届けられなかったものがあるのかを正確に把握できます。
過去のレビューから学ぶ
既存のghログインを通じてGitHubにアクセスできる場合、エージェントはリポジトリ上の過去のレビューでの議論を読み、似た問題をチームが以前どう判断したかを確認して、知見の中で引用できます。Pathruleはコメントそのものを保存せず、bot、外部、却下されたレビューは対象から外します。GitHubにアクセスできなくても、それ以外の機能はすべて引き続き動作します。
マシンの外に出るもの
プロジェクト学習にローカルモデルは不要で、リポジトリには何も書き込みません。
ローカルのワークスペースでは、知見はマシン上のローカルストアに保存されたままです。Cloudのワークスペースでは、Pathruleは知見とその出どころ、つまりファイルパスと各ファイルの内容のフィンガープリントを共有します。これにより、他のチェックアウトでもその知見がまだ成り立つかどうかを判断できます。ファイルの内容はアップロードされません。オフライン中に記録された知見はキューで待機し、接続が戻った時点で送信されます。
レビューの段階はない
知見は、根拠の確認が取れた時点で共有されます。事前に誰かが承認することはありません。これは意図した設計です。知見はチームのポリシーではなく、届けられるたびにコードと照合し直されるアドバイスだからです。すべてのエージェントを拘束すべき事項は、引き続きチームが作成してレビューするルールやメモリに記述してください。
この機能を支えるツールは、MCPツールリファレンスに掲載されています。